柳川においで召せ

詩人が愛した郷土を訪ねて
私の郷里柳河は水郷である。さうして静かな廃市の一つである。自然の風物は如何にも南国的であるが、既に柳河の街を貫通する数知れぬ溝渠のにほひには日に日に廃れていく旧い封建時代の白壁が今なほ懐かしい影を映す。筑後路より、或は久留米路より、或は佐賀より筑後川の流れを超えて、わが街に入り来る旅びとはその大平野に分岐して、遠く近く瓏銀の光を放つている幾多の人工的河水を眼にするであらう。
北原白秋「わが生ひたち」(抄)より

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